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「今年もシュレーダー首相がニュンベルグ大聖堂を参拝した。ドイツが真剣に戦争を反省していないのは明らかだ」。ポーランドの高級紙ヤンポル通信は今年の5月7日付けの社説でこう批判した。 日本降伏に先立つ1945年5月7日、ドイツは連合国に無条件降伏した。ドイツのニュンベルグといえば、ドイツの戦犯たちを裁いた法廷が開かれた町だ。この町の大聖堂は中世にプロイセン貴族によって建設された由緒のある寺院で、祭られている聖人はドラゴン退治で有名なセントジョージ。そのため古くから武人として戦う貴族の崇拝を集めた。有名なドイツの鉄血宰相ビスマルクがドイツを統一戦争をすすめる際に、士気を高めるために、「ドイツの統一のためにその命を捧げたすべての戦士は、ニュンベルグ大聖堂で聖人に列せられる」と宣言したことから、それ以降、ドイツでは出征する兵士たちの信仰を集めることになった。 1970年代から歴代首相が毎年5月7日に参拝を始める。CDU(キリスト教民主同盟)が支持団体である戦没軍人遺族会の要請を受けたのだ。ドイツに侵略されたポーランドなどの国々は不快感を表したものの、大きな問題とはならなかった。 1978年に問題が起こる。ニュンベルグ大聖堂側が、ニュンベルグ裁判で死刑/終身刑に処せられたヘルマン・ゲーリング、ルドルフ・ヘス、ハインリヒ・ヒムラーらA級戦犯をひそかに聖人に列していたからだ。ヨーロッパ各国は一斉に非難の声明を発表。これ以降、しばらく首相の公式参拝が取りやめになる。 ところが、コール政権になり、再び参拝が始まる。「A級戦犯を参拝しているわけではない。戦没者たちを慰霊しているに過ぎない」と釈明したが、各国は再び非難声明をだした。一番敏感に反応したのはポーランドだ。「ドイツは一方的にわが国に攻め入り、ソ連とともに国を分割した。その戦争を指揮したのが、ニュンベルグ裁判で処刑されたA級戦犯たちだ。いくら口でそれを謝罪しても、行動が伴っていない」。 コール首相はポーランドに正式謝罪し、公式参拝を続けないことを表明。ただし、CDUの閣僚が公式参拝を続け、火種はくすぶる続ける。 問題は社会民主党(SPD)政権になって起こる。支持層を広めるため、戦没軍人遺族会に近づいたシュレーダー首相が公式参拝を始めたからだ。それ以来、ポーランドとドイツが冷え込む。隣国なのに、元首同士の相互訪問は途絶えた。「いつかポーランドも公式参拝を理解してくれるはず」とシュレーダー首相は弁明し、国内外の批判をかわすために、5月7日からクリスマスへと参拝の日付を変えたが、ポーランドの強行な態度は変わらなかった。 ポーランドの高級紙ヤンポル通信は「いくらドイツが口で謝罪をしても、われわれの懸念は消えない。かつてわれわれの国を侵略した国の元首が、侵略当時の指導者を毎年参拝している。ドイツは世界第2位の経済力を持ち、世界第3位の軍事力をもっているのだ。彼らの態度の反省が見られないのに、われわれがどうして安心できるのだろうか。両国間の現状は同じEUに属しているものの、地域安保に悪影響を与えている。それはドイツ側が払拭するしかないのだ」と社説を結んだ。 今までの話はすべて作り話である。ドイツ・ポーランド間にそんな問題はない。 ただし、ドイツを日本に、ポーランドを中国に、ニュンベルグ大聖堂を靖国神社に、ビスマルクを明治政府に、コールを中曽根に、シュレーダーを小泉に読み替えてみよう。現在の日中関係が分かるであろう。韓国も中国と同じ感情をもっている。 最後、架空の社説で論じたが、中韓にしてみれば、日本は不気味なのだ。日本国民の大部分は2度と戦争はしまいと思っている。たとえ自衛隊が軍隊になっても、他国を侵略することなどは絶対にない、と信じている。しかし、近隣諸国はそうは思っていないのだ。いつか日本が侵略してくるかもしれない、そういう危機感を抱いているのだ。 日本がアジアに信頼を得るためにはどうすればよいか。少なくとも、8月15日に靖国神社を参拝することではあるまい。 この記事が面白かった/興味深かったと思った方は→ブログランキングに1票 by brotherjin | 2004-08-15 15:42 | この国のカタチ
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